忍ばない石田のブログ

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「ドン・カルロス」観劇記

 

舞台「ドン・カルロス」 観劇してきました!

 

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前作「火の顔」同様、深作健太さん演出のドイツ戯曲。私は前作を観劇していないので、はじめての深作ワールドでした。

 

動画程度の事前知識、開演前「台本なんて売ったら拓実の相手役できちゃうじゃ〜ん😅」と思ってましたが、1回目の観劇では内容でわからない部分があり終演後にいそいで台本を購入し(セットで買えばよかった)、カフェで読みながらメモしたり、どっぷりドンカルロスワールドへ引き込まれてしまった…

 

舞台って色んな解釈ができるんだな〜〜こんなに深い作品を演じ切った拓実くんすごいな〜 本当に素敵な舞台でした🌷

 

※以下備忘録(私自身の解釈)です✏︎

 

  • セットと解釈
  • 登場人物人物とそれぞれ
  • ロドリーゴを中心としてみた内容
  • 個人の感想
  • 座長 北川拓実くんについて

 

*セットと解釈

椅子と机

椅子は登場人物、机はマイク同様登場人物の意志の強調と、「王子と家臣に戻る」というセリフの時だけ反時計回りに動いたことから場面変換のような役割も果たしてるのかな…?

 

2つの壁

下手側の壁は手帳の役割、更新されていく下手側の壁と対照的に、上手側には「FREIHEIT」(自由!)が冒頭から最後まで残っていたことから、やはりこのお話の1番望んだことは自由だったのかなと思った。

 

今回の舞台で6人が全くもってステージからいなくなるみたいなことがなく、常に演者がステージで表現し続ける感が舞台ならではで新鮮でした。

 

*登場人物とそれぞれ

カルロス:自分を愛して欲しい

→愛するものを守るため「反逆」

王妃:妃としての責務と心

フェリペ2世:孤独とは真逆の1人の人間の尊厳

ロドリーゴ:世界(フランドル)の平和

エーボリ公女:一途な愛とそれゆえの嫉妬

ドミンゴ:この時代にあった信仰心と裏切り?

6人の登場人物全員に今に通ずる人間っぽさがあって、見ている方も感情を寄せやすかったです。

 

ロドリーゴを中心としてみた内容

このお話のキーマンであるロドリーゴを中心に全体の内容をまとめてみました。

汚いメモばかりで整理したかったのと、めちゃくちゃ楽しかったドンカルロス期間にいつまでも浸りたいので忘れそうになったらこのブログと台本で王子カルロスを呼び起こそうと思います。。。

 

ロドリーゴの目的はスペインにより激しく弾圧されていたフランドルを救うこと🇧🇪

そのためにはカルロスがフランドルに行く必要がある→カルロスと共に反逆へと立ち上がる「前進せよ!」(手帳)

 

①カルロスがフェリペに直談判

(フランドルの人々は先帝カール5世の子孫であるカルロスを慕っている)フランドル討伐軍の軍勢を任せてもらうことで、武力で脅かす存在になることを期待

↓失敗

フェリペ:受け入れず

逆に初めて自分に意見をしたカルロスに不信感を抱くことに繋がってしまう 

(この間の主な動き)

エーボリ公女:カルロスがまだ王妃を愛していることを知る→フェリペと愛するカルロスどちらに愛されている王妃に嫉妬し王妃をおとしめる計画を企てる 

カルロス:エーボリ公女とフェリペの関係を知り、証拠である手紙を手にしたためこれで王妃に見せることで王妃の心が自分に向くことを願う、ロドリーゴから卑怯だと止められる

カルロス「フランドルへの手紙は王が検閲しているらしい 気をつけろよ

フェリペ:クララの出産タイミングとフェリペの病気のタイミングが合わず、もしかしたら自分の子ではないことを知る また、ドミンゴの妻を信じていると言う言葉もあり、孤独とは反対の「1人の人間」を強く願う

 

②フェリペとロドリーゴが直接話す場面

「自由を与え、民衆の声に耳を傾けること(尊厳)」を訴える

↓失敗

フェリペ:王妃の心を探るよう依頼 権力を与えることでロドリーゴを自分のそばに置こうとした

ロドリーゴ:フランドルの平和を 王妃と2人で話す自由を与えられる 

 

③王妃とロドリーゴが直接話す場面

ロドリーゴ:「前進せよ!」と書かれた手帳を見せ、王妃に反逆の旨を伝える

王妃:不安もあるがとても魅力的であると賛同

ロドリーゴがフランドルの優秀な騎士 王妃がフランスを味方につけると約束

成功

Love&Peace(手帳)共に反逆する意思を固める!

 

③'カルロスに王妃が共に反逆する意志を伝える→万が一に備えて手帳はロドリーゴが所持

カルロス:フェリペとロドリーゴが2人で話していたことを知っていて父親からの命令であることを懸念するも兄としてロドリーゴを信じる

(この間の主な動き)

王妃:カルロスからの手紙と肖像画が無くなった犯人がフェリペとエーボリ公女であることを知る

フェリペ:クララを取り上げようとし王妃を突き刺す

 

④フェリペとロドリーゴが直接話す場面

ロドリーゴ:カルロスはフランドルへ反逆を起こそうとしているとの旨を伝える

フェリペ:全てを吹き込まれはめられた また、王妃とカルロスが反逆を企てることをよくぞ知らせてくれたとロドリーゴを全面信頼し全権を託す

↓(フェリペを信じ込ませることに成功)

・2人を監視する許可を得る

・もしもの時のためにカルロスの逮捕命令

(この間の主な動き)

※この時点で「ロドリーゴが裏切った」という魅せ方

カルロス:フェリペの暴力を知り家族を心配 親友より国が大事だったと裏切られたと思い混乱

エーボリ:カルロスを守るがロドリーゴに短剣を突きつけられる

ロドリーゴ:殺すのをやめエーボリに向かって「いずれ贖罪の機会を差し上げる 役に立っていただきます

カルロスを逮捕 

エーボリ:王妃に全てを打ち明ける

 

⑤王妃とロドリーゴ2人の場面(遺言)

ロドリード:カルロスの無事を伝える

全てをカルロスに、カルロスの「人間らしい心」託す

王妃:全てを悟り、カルロスを守ることを決意

 

⑥カルロスとロドリーゴ監獄の中🍔

ロドリーゴ:カルロスを逮捕したのは牢屋が1番安全だったから

ドミンゴ:カルロスが由の身となったことを伝える

成功

FUCK

カルロスに今夜中に郵便馬車でフランドルへ行くように伝える

ロドリーゴは目的はフランドルの平和

そのためには自分の全てを賭けてカルロスと王妃をフランドルへ送る必要があった。

ロドリーゴは王妃を奪い取ろうとしているとフランドルの仲間に手紙を書いた→王の検閲が入る手紙に書くことにより自分が全ての悪者となった

🔫フェリペによってロドリーゴは射殺される

 カルロス:絶望と諦め

(この間の主な動き)

エーボリ:王妃に修道院の服を着て(先帝カール5世の亡霊に扮して)今夜中にカルロスとフランドルへ行くように指示

2人でロドリーゴが用意した郵便馬車でに乗り込むもフェリペと宗教裁判長に取り押さえられカルロス射殺

 

*個人の感想

カルロスの「人間らしさ」について、6人の登場人物の心情が揺れ動く中、カルロスの王妃を愛する気持ちだけが最初から最後まで変わらず描かれていた気がします。

また、兄弟となる時ロドリーゴが言った「カルロスの人間らしさは忘れないでほしい」というセリフ、冒頭から「僕の弱さに賭けて欲しい」と自分自身の弱さを自覚している姿など、王子でありながら一途な心と弱さを持ち合わせているところがカルロスの人間らしさであり、最大の魅力であると感じました。

ロドリーゴが願ったのはあくまで世界市民としてのフランドルの平和だったけど、それだけではなく最後射殺された時背中のピースマーク☮️にスポットが当たっていたことから、カルロスと王妃と夢見た平和を背負ってる気がしてとても感動したな… 

王妃様はカルロスを愛する気持ちもだけど、王妃としての責務を全うするために1人で覚悟を持ち続けたんだと思うとこの時代の女性はかっこいいなと思いました。

エーボリ公女とドミンゴの今に通ずる人のずるさや、嫉妬裏切り、それでも根底にある忠実に人を思う気持ちみたいなものも感じられました。

 

個人的にはフェリペ2世の「孤独」に直面して踠いているキャラクターが好きだな〜

孤独感から絶対的に確かな血縁関係に縋りたくなり、そこに執着するほどカルロスの存在が浮き出る ロドリーゴの言葉に気持ちが揺れ、1番早い段階で「宗教裁判長に気をつけろ」と立場も関係なくロドリーゴを1人の人間として信じる気持ちが芽生える(初恋)、最後のシーンまでロドリーゴを信じる気持ちがあり混乱するけど、やはり宗教の元には抗えない みたいなめちゃくちゃ人間らしさ 切なくて「なんでこうなっちゃうかな…」と常に思わされました。

 

酒飲みながらガバガバ文章書いてるのでヤバ長〜!!!!!明日仕事なのに!!!こんなに語っても解釈できない部分とかもっと知りたい!と思う部分が多くて深作大先生是非飲みに行こう!!!ってかんじです!!!(笑)居酒屋だと拓実くん来れないからサイゼでも構いません!!!(笑)

冗談はさておき、全体的にシリアスな内容でありながら、The悪役と呼べるような存在はいなくて苦しい時代の中でも信念を貫きたい気持ちが見えて、だからこそ何回も見たくなる舞台だなと思いました。

 

*座長 北川拓実くんについて

足を引きずるところや、吃る話し方など目に見える特徴に加え、ステージ中央に体育座りし直接演じないながらも足でリズムをとったり目つきで演じる部分や、手帳を渡す時に迷いがありながらも兄弟を信じる表情、最後に民衆の前に出向く時の諦めた切ない笑い方など、セリフ外で演じる部分がめちゃくちゃ魅力的でした。

私は火の顔を見ていないので、分かったようなことは言えないけど、今まで拓実くんが演じてきた全てのステージが基盤になっているんだなって思いました。

これでまだ17歳か〜〜〜 本当に劇中とカテコが別人でそのギャップがすごくそこがまた素敵だな〜〜〜好きだな〜〜〜と。そんな子がこの舞台に真摯に向き合ったんだなと思うと尚更大好きな舞台になりました。

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最後に拓実くんは歌もダンスも演技もできるスーパーアイドルでありながら、自分の感情を表立って言葉にすることをあまりしない印象があって、だからこそ千穐楽で「僕は今幸せです」と言ったレポを読んで本当に嬉しくなりました。この短い言葉に拓実くんなりのいろんな気持ちが詰まってるんだろうなと思いました。これからも応援させてください🦒❤︎

拓実くんを取り囲む空気はいつも優しくて、とても幸せなドンカルロスでした!また拓実座長が見たい!!

 

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ホテルでマック食べてお酒飲んで日本シリーズ見ながら台本読んで楽しすぎた…